『機龍警察 自爆条項』

  • タイトル:機龍警察 自爆条項
  • 原題:
  • ジャンル:小説
  • 著者/監督:月村了衛
  • 製作年:2011
  • 製作国:日本
  • 劇中年:言及なし
  • 要素:超兵器、日本、警察、傭兵、中国、IRA北アイルランド、テロ
  • 評価:★★★★
  • あらすじ:横浜港で、有人兵器「機甲兵装」の密輸に絡む大量射殺事件が発生した。警視庁特捜部の捜査により、イギリス高官の暗殺計画が浮かび上がるが、その首謀者こそは、特捜部と契約する傭兵ライザ・ガードナーの古巣であり、また龍騎兵の整備主任・鈴石緑の家族を無差別テロで虐殺した組織「IRF」だった..!
  • 寸評:設定と名前こそ、架空の「IRF」だが、ライザの過去を描く北アイルランド編は、まさしくIRAを題材とした過去の冒険小説の香りが漂う。その暗澹たる状況に嘆息する日本の警察官たち、そしてテロで家族を失った鈴石主任が、ライザのさまよう魂との間にわずかな繋がりを見出す結末には泣かされる。イスラム原理主義者のテロリスト養成キャンプのトンデモ、アイルランド編で感じる冗長など気になる点はあるが、終盤の勢いはそれを補って余りあるものだ。

機龍警察 自爆条項〈上〉 (ハヤカワ文庫JA)

機龍警察 自爆条項〈上〉 (ハヤカワ文庫JA)

機龍警察 自爆条項〈下〉 (ハヤカワ文庫JA)

機龍警察 自爆条項〈下〉 (ハヤカワ文庫JA)