『機龍警察 暗黒市場』

  • タイトル:機龍警察 暗黒市場
  • 原題:
  • ジャンル:小説
  • 著者/監督:月村了衛
  • 製作年:2012
  • 製作国:日本
  • 劇中年:言及なし
  • 要素:超兵器、日本、警察、傭兵、ロシア、武器商人、中国、ロシアンマフィア、囮捜査
  • 評価:★★★★★
  • あらすじ:前作で自身の契約に異議を唱えた傭兵ユーリ・オズノフは、警視庁から解雇され、幼馴染のロシアンマフィア・ゾロトフとともに武器市場に足を踏み入れる。一方特捜部は、北関東で拷問の末惨殺された警官の足取りを追っていた。シリーズ三作目。
  • 寸評:シリーズ過去作と同様に、傭兵たちの過去と現在の事件を絡めた構成。『自爆条項』のアイルランド編よりも簡潔さに磨きがかかり、情感たっぷりに絡み合う人々の運命をより熱く語る。中盤から後半にかけての、戦闘と陰謀の連打に次ぐ連打は圧巻だ。ユーリとゾロトフ、そしてロシアの警官たちの愛憎入り混じった魂の交歓は、痛々しくも切なく愛おしい。そうしてユーリが自らの運命を受け入れるように、読了後には読者もまた、愛すべき登場人物として彼を心のうちに受け入れることだろう。

機龍警察 暗黒市場 (ミステリ・ワールド)

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